有効性
「5歳未満又は体重15kg未満のホモ接合体家族性高コレステロール血症患者」における治療薬としても評価され2024年5月に添付文書を改訂しました。
エヴキーザは、低脂肪食や他のLDLコレステロール低下療法
との併用により、24週間でLDLコレステロール
を半減した結果が得られました1,2
- 第24週まで
- 第48週まで
エヴキーザを現行の標準療法に追加した場合、LDLコレステロール値
が最大50%低下が検証されました1,2 <主要評価項目>
(絶対変化量 -約130 mg/dL、最小二乗平均、95% CI:-65% から -33%、n=65、P<0.0001)
LDLコレステロールの減少は、非盲検試験期間を通して48週目まで維持されました
※二重盲検試験期間終了後、無作為に選ばれた患者65人中、非盲検試験期間に入った64人の患者にエビナクマブが投与されました。
ベースラインから第48週までのLDLコレステロールの平均変化率は-42.7%から-55.8%の範囲でした。1
LDLコレステロールの減少は、様々な基礎療法において同程度でした2
ベースライン時の基礎療法 | ベースライン時に基礎療法なし | |||
---|---|---|---|---|
ベースライン時の基礎療法、平均(SD) | エヴキーザ15 mg/kg IV Q4W、% (SD)† | プラセボ IV Q4W、% (SD)† | エヴキーザ15 mg/kg IV Q4W、% (SD)† | プラセボ IV Q4W、% (SD)† |
スタチン | -47% (31), N=61 | 2% (32), N=61 | -46% (11), N=4 | -6% (23), N=4 |
エゼチミブ | -53% (21), N=49 | -2% (31), N=49 | -28% (46), N=16 | 12% (34), N=16 |
ロミタピド | -50% (23), N=14 | -17% (48), N=14 | -46% (32), N=51 | 5% (28), N=51 |
PCSK9阻害薬 | -50% (32), N=50 | 2% (30), N=50 | -39% (20), N=15 | 1% (36), N=15 |
アフェレシス | -46% (18), N=22 | -7% (34), N=22 | -48% (34), N=43 | 7% (29), N=43 |
引用(Raal et al.)を一部改変2020年
~70% エヴキーザ服用患者のうち70%は臨床試験中に 3種のLLTを受けていました2
HoFH 治療におけるエヴキーザの有効性と安全性は、12 歳以上のHoFH 患者を対象とした第III相多施設共同二重盲検無作為化並行群プラセボ対照試験で実証されました。患者は、最大耐用量のスタチン、エゼチミブ、PCSK9阻害抗体、ロミタピド、リポタンパク質アフェレシスなどの脂質を低下させる基礎療法を受けていました。 二重盲検試験期間では、無作為に選ばれた43人の患者にエヴキーザ 15mg/kgを4週間ごとに静脈内投与し、22人の患者にはプラセボが投与されました。 非盲検試験期間では、患者64人に4週間ごとにエヴキーザ 15 mg/kgの静脈内投与を行いました。1
安全性プロファイル
臨床試験で検討されたエヴキーザの
安全性プロファイル
アナフィラキシーを含む過敏性や注入反応(そう痒症)が報告されています。
症状が出た場合は治療を中止し、一般的な治療方法に従ってください。
副作用 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
MedDRA器官別大分類 | 用語 |
エヴキーザ n = 117 (%) |
プラセボ n = 54 (%) |
||||
感染症及び寄生虫症 | 上咽頭炎 | 13.7% | 13% | ||||
免疫系障害 | アナフィラキシー | 0.9% | 0% | ||||
神経系障害 | めまい | 6.0% | 0% | ||||
呼吸器、胸郭及び 縦隔障害 |
鼻漏 | 3.4% | 0% | ||||
胃腸障害 | 吐き気 | 5.1% | 1.9% | ||||
腹痛 | 3.4% | 1.9% | |||||
便秘 | 3.4% | 0% | |||||
筋骨格系及び 結合組織障害 |
背中の痛み | 5.1% | 3.7% | ||||
一般・全身障害及び 投与部位の状態 |
インフルエンザ様症状 | 7.7% | 5.6% | ||||
無力症 | 2.6% | 0% | |||||
注射部位掻痒感 | 1.7% | 0% |
エヴキーザを、5~11歳の小児に現行の標準療法に追加すると、LDLコレステロール値が48%低下しました。1,3
(絶対変化量 -3.42 mmol/L、n=14)(-3.42mmol/Lは約-130mg/dL)
引用:
Wiegman et al.(一部改変) 主要評価項目。
主要有効性評価時点(24週目)でデータが
欠落しているため、生データを示します。
引用:
Wiegman et al.(一部改変) 主要評価項目。
主要有効性評価時点(24週目)でデータが
欠落しているため、生データを示します。
LDLコレステロールの低下効果:
- アフェレシスの使用にかかわらず同様
- LDLRが陰性/陰性であっても変化なし
HoFH 治療におけるエヴキーザの有効性と安全性は、12 歳以上のHoFH 患者を対象とした
第III相多施設共同二重盲検無作為化並行群プラセボ対照試験で実証されました。
患者は、最大耐用量のスタチン、エゼチミブ、PCSK9阻害抗体、ロミタピド、リポタンパク質
アフェレシスなどの脂質を低下させる基礎療法を受けていました。二重盲検試験期間では、
無作為に選ばれた43人の患者にエヴキーザ 15mg/kgを4週間ごとに静脈内投与し、22人の患者
にはプラセボが投与されました。非盲検試験期間では、患者64人に4週間ごとにエヴキーザ
15 mg/kgの静脈内投与を行いました。1
安全性プロファイル
臨床試験で検討されたエヴキーザの
安全性プロファイル
アナフィラキシーを含む過敏性や注入反応(そう痒症)が報告されています。
症状が出た場合は治療を中止し、一般的な治療方法に従ってください。
小児においてのエヴキーザの安全性プロファイルは、12歳以上の成人および青年患者で観察された安全性プロフ
ァイルと一致していましたが、疲労という副作用が加わりました。疲労は、小児患者で3例(15%)報告されました。
n (%) | |
---|---|
口腔咽頭痛 | 3 (21.4%) |
上腹部痛 | 2 (14.3%) |
下痢 | 2 (14.3%) |
頭痛 | 2 (14.3%) |
上咽頭炎 | 2 (14.3%) |
発疹と接触皮膚炎のような特徴の一般的なアレルギー症状が出た患者が1名いましたが、軽度で治療中止には至らず、肝障害を伴う症状はありませんでした。
-
追加の食事制限なし1
エヴキーザの使用中、患者は通常の
低脂肪食をそのまま続けられます。
LDLコレステロール=低比重リポタンパク質コレステロール
LS=最小二乗
CI=信頼区間
DBTP=二重盲検試験期間
SE=標準誤差
Q4W=4週間ごと
SD=標準偏差
PCSK9=ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型
LLT=脂質低下療法
LDLR= LDL受容体
参照:
- Evkeeza Product Monograph.Ultragenyx Pharamceutical, Inc; 2023.
- Raal FJ, Rosenson RS, Reeskamp LF, et al. Evinacumab for homozygous familial hypercholesterolemia.N Engl J Med.2020;383(8):711-720. 本試験はUltragenyx社の資金提供を受けている。
- Wiegman A, et al. 小児HoFH患者におけるエビナクマブの有効性と安全性、17100試験第III相パートBの結果。第5回EAS小児家族性
高コレステロール血症シンポジウムで発表、イタリア、ミラノ、2022年5月21日。本試験はUltragenyx社の資金提供を受けている。
Ultragenyx Japan株式会社は、生後6カ月以上5歳未満のホモ接合体家族性高コレステロール血症(HoFH)患者に本剤15mg/kgを4週に1回反復静脈内投与したときの曝露量及び薬力学的作用を、5歳以上のHoFH患者の臨床データを用いて構築した母集団薬物動態解析及び母集団薬物動態/薬力学解析により推定しました。その結果、生後6ヵ月以上5歳未満のHoFH患者の定常状態における曝露量は、概ね5歳以上のHoFH患者で観察された範囲内であり、ベースラインからのLDL-Cの低下の程度は、5歳以上のHoFH患者と大きく異ならないと推定されたことから、HoFH治療薬「エヴキーザ点滴静注液345mg」<一般名:エビナクマブ(遺伝子組み換え)>の添付文書の5歳未満又は体重15kg未満のホモ接合体家族性高コレステロール血症患者における使用についての記載を、2024年5月に改訂しました。
※効能又は効果、用法用量及び警告・禁忌を含む注意事項等については電子化された添付文書をご覧ください。